
この間健康診断にいってきました。
常々運動不足だとは思ってはいたんですが、
自粛期間でなおさら拍車がかかったのが、
結果に表れてしまいました。
健康であることは何より大切だと思うので、
何かしらの運動を始めようかなと思っています。
いつもの日常は、いつでもそこにあるとは限らないのですから。
ということで、今回の映画はこちら。
『パーフェクト・センス(2012)』
謎の奇病の流行により五感が失われていく中で、
感染症研究者とシェフの男女が現実と向き合い、
寄り添っていく物語です。
・・・といえば聞こえはいいですが!!
個人的にはゾッとしてしまう内容でした。
この映画で猛威を振るう奇病は、
五感が失われる前に感情の奔流に襲われます。
悲しみ、不安、怒り、憎しみ。
とめどない感情の波を抜けると、
一つずつ感覚が失われているのです。
人間を人間たらしめるものとは何なのか。
それが失われた時、何をもってして人間といえるのか。
匂いも味もしなければ食事という形式をとる意味を見出せますか?
好きな音楽も、きれいな景色も、もう何も感じることが出来ないとすると…。
この物語で最後まで残る感覚は触覚です。
それは触れることだけでしか、
自身の存在確認ができないということ。
徐々に狂っていく日常に、人々はそれでも適応して幸せを見出そうとします。
何度崩れても、また小さな幸せを拾い上げて。
最後の最後、恋人同士の二人は感情の奔流を抜けて、
唐突に幸福感に包まれると、お互いに会いに行きます。
二人が触れ合うその瞬間、
視覚が失われ物語はエンドロールへ。
何も見えない、感じないからこそ、その状況に幸せを見出せるわけで、
第三者視点からそれを見るのは辛かったです。
五感を失ったとき、記憶は救いにも絶望にもなりうるものだと感じました。
こんな時だからこそ日常を見つめ直す映画とも言えますが、
逆に落ち込んでしまう方も多いかも。
私も一人で観て少々落ち込んでしまったので、
感想を共有することですっきりすることが出来ました。
やっぱり人とのつながりは大切ですね。