人狼の好きな所として、以前に縄計算を取り上げました。
今回はその発展版「偶数進行」と「奇数進行」について話そうと思います。
割としょっちゅう出てくる言葉ですが、
なぜか初心者にはあまりなじみがないようで、
混乱しているのをよく見かけます。
とてもざっくり言えば、
生存者の数が奇数か偶数かということを示す言葉です。
進行としては、一日に二人脱落していくので、
生存者が奇数の場合、「9>7>5>3」となり
生存者が偶数の場合、「10>8>6>4」となります。
偶数で進行していくか、奇数で進行していくか、
ということを表すので進行という言葉がついてくるわけですね。
しかし、偶数進行と言った時にそこに含まれるのは
生存者の人数とその進行のみではありません。
そこで出てくるのが「縄計算」なのです。
縄とは吊りの回数を示すものでした。
偶数進行と奇数進行、この二つの場合において、
吊りの回数は以下の式で簡単に導くことが出来ます。
生存者が9人の場合と10人の場合で見てみましょう。
(9-1)÷2=4『4縄で2人狼を吊りきらなければならないので、ミスは2回まで』
では生存者が偶数だった場合はどうなるのかというと、
(10-1)÷2≒4『4縄で2人狼を吊りきらなければならないので、ミスは2回まで』
人数が違うのにミスの回数は同じになりましたね。
ここの違いは前回のわかりにくい式を見たほうがわかりやすいです。
9(2:7)>7(2:5)>5(2:3)>3(1:2)> 奇数進行
10(2:8)>8(2:6)>6(2:4)>4(1:3)> 偶数進行
※()内の左の数字が人狼陣営、右の数字が村人陣営
人狼と村人が同数になったら人狼の勝ちなので、
偶数の場合のほうが情報量に対する
縄の回数が少なくなる、ということになります。
(ついでに言えば、大体の場合参加者が10人だと
人狼側役職が増えるため余計に縄がタイトになります)
じゃあ偶数の場合は狼側が有利なのか。
というとそうでもなく、ここで村人たちを
アシストしてくれるのが【狩人】という存在です。
狩人は一日に一人護衛することが出来て、
護衛対象が人狼に襲撃された場合は翌日の襲撃死は起こりません。
これをGJ(グッジョブ)といいますが、
GJが起こった時、進行は入れ替わるのです。
もし偶数進行でGJが出たならば、進行は入れ替わり、
縄数はなんと・・・
10(2:8)>8(2:6)>6(2:4)>4(1:3)>
10(2:8)>9(2:7)>7(2:5)>5(2:3)>3(1:2)>
増えました!
縄が増えた場合、状況によっては狼候補を全員吊りきることが出来てしまうため、人狼たちは狩人を警戒しつつ襲撃を行う必要があるのです。
こんな感じで、縄計算の先に進行があり、進行の先に戦略がある。
人狼って奥が深いですね。