パニックホラー系といえばいいのでしょうか、
あらすじがうまく書けないため採用されませんが、
よく観る上に印象に残るジャンルでもあります。
ぱっと思いつくものでいえば、
ジョーズ、エイリアンなどのサバイバル系や
フライトプラン、パニックルームなどの密室モノ、
観なくてもよかったなと思うのはドント・ブリーズとパージでしょうか。
最後二つの共通点はすっきりしない終わり方ですかね。
ということで今回はパニック映画を巡ります。
『フォーン・ブース(2003)』
電話ボックスから出られなくなった男のお話なので、
パニック映画というほどパニックはしていませんでした笑
◆あらすじ◆
自称一流メディア・コンサルタントのスチュワート。
口八丁手八丁で人を欺きやりくりしていたが、
下心でデビューを約束した新人モデルとの浮気が
妻にバレないように、公衆電話で連絡を取っていた。
電話を終えて電話ボックスから出ようとしたところで、
突然呼び出し音が鳴り、思わず受話器を取ってしまう。
「電話を切れば、お前を殺す」
いたずらかと思い電話を切ろうとすると
頭のすぐ傍を狙撃され、単なるいたずらではないことを悟る。
衆人環視の中、電話ボックスに囚われたスチュワートは
はたして生きて電話ボックスから出ることが出来るのか。
ということで衆人環視の中で起こる監禁事件という
ワンシチュエーションながらアイデアが光る作品です。
スチュワート自体は普通に嫌な奴なんですが、
相手の理不尽な言動に対して時折性善的な一面を見ることができます。
電話を切らないスチュワートに苛立ち襲い掛かってきた男を
犯人が狙撃しようとした際には何とか庇おうとするなど、
他者の命を守ろうと最善を考え、咄嗟の判断とはいえ
自己犠牲を厭わない姿は生来の人間性が垣間見える部分で、
そう言った重要ではないシーンのちょっとしたことが
この物語の結末に深みを持たせていました。
命が関わるくらいじゃないと他人のことなど真剣に考えない。
人間って得てしてそういう生き物なのかもしれないなと自分を顧みてしまいますね。
自分にも起こりうるかもしれないという、
犯人の意図が見えない理不尽な監禁で緊迫感が続くので、
これくらいの短さがちょうどいい作品です。
物語の中ですべてがスッキリ説明されるわけではなく、
人によってはもどかしく感じるかもしれませんが、
観終わった後の感想戦も白熱する構成になっているので、
ぜひ何人かで観て舌戦を交わしてみてください!