48回目に巡る映画を一回没にしてからというもの、
いい映画が思いつかず49以降が順調に溜まってまいりました。
そこで、巡ってきた映画を公開年でソートをかけてみたら、
1993年以降、ほぼ抜けなく網羅していたことが分かったので、
(書き溜めている今後巡る予定のものも含めてですが…笑)
今回はまだ巡っていなかった1998年公開の映画を巡りましょう!
『パラサイト(1998) 』
◆あらすじ◆
その日も彼らはありふれた一日を送っていた。
アメフトのコーチは今日も怒鳴り散らし、
ヒーローはヒーロー。いじめられっ子はいじめられっ子。
何も変わらないはずなのに、何かがいつもと違う。
校庭でサナギのようなものを見つけたケイシーは、
海洋生物の類が干からびた物だと推察する生物教師の言葉を受けて、試しに水を与えてみた。
するとサナギのようなものはみるみる復活し、生物教師に噛みつく凶暴性をみせる。
SF的な地球外生命体の侵略を察したケイシーと、
同じく異変に気が付いた高校生5人が手を組み、
地球を侵略から守るため、謎の生物と戦うことを決意する。
前回(パラサイト・イヴ)はミトコンドリアが元凶でしたが、
こちらは地球外生命体が人に寄生し侵略。
その様は割とスプラッターなので苦手な人は苦手かもしれません。
アメリカドラマでお馴染みのスクールカーストを
分かりやすく落とし込んだキャラクターたちが織り成す、
分かりやすいB級映画ですんなり楽しめます。
ただし!B級だからと侮るなかれ!
青春ラブコメと本格SFホラーをいい塩梅で混ぜた、
名作のエッセンスが随所に感じられる作品で、
非常に観やすく、その上で満足感の高い作品でした。
例えるとすれば超有名店の味をそのまま再現したインスタント麺。
皆が集まって美味しいラーメン!なはずなのに、
具材すべてを一人で担っているようなキャラクターがいて、
この人だけ要素てんこ盛りすぎじゃない?
となるのも個人的面白ポイントです(笑)
人間らしさを失って完全に平等な理想郷を生きるより、
人間として現実と向き合い戦うことを選んだ主人公たち。
どんどんと少数派に追い込まれる彼らはそれでも屈することなく、
自分らしさのために戦うという裏テーマは、
なんだか現代社会に刺さるメッセージな気もしますね。
また、この作品を質のいいB級に押し上げているのが、
今では見ることが出来ないであろう若かりし頃の豪華キャストたち。
当時から実力派として注目されていた彼らの演技にも注目です!
余談。
「人間によく似た何者かの侵略」系の作品は好きですし、
探してみると思いの外面白そうな作品が多いのですが、
近年はそういう作品が減ってきているような気がします。
個人的お気に入りは、ゲーム作品になりますが「スナッチャー」(1988年発売)。
人がプレイしていたのを見ていただけですが、
ストーリーが面白いので気になる方はチェックしてみてください。