
ある日突然映画が観たくなったので映画館へ出かけました。
その時、名作の4Kレストア版がちょうど放映されていたので、
これはスクリーンで見たい!と迷わず飛び込み鑑賞。
再上映作品は上映期間が短いので観たいときに観るのが吉◎
『ローマの休日(1954)』
制作70周年を記念しての特別上映だそうです。
◆あらすじ◆
ヨーロッパ某国の王位継承者であるアン王女はヨーロッパ各国を親善訪問中。
その一環でローマに立ち寄ったところで、
ついに多忙とプレッシャーでパンク寸前になった王女は、
窓の外から聴こえてくる市井の賑わい惹かれ、小一時間の脱走を敢行してしまう。
すぐに戻るつもりで夜の街に繰り出したはいいが、
うっかり街中で眠り込んでしまい、
それを見咎めた通りすがりのジョーは
王女と知らずアンをタクシーに押し込み帰宅を促す。
しかしアンが頑なに住所を言わないため、
運転手との押し問答の末、アンと共にタクシーを降ろされ、
仕方なく自宅で介抱することになってしまった。
翌日、いまだに眠りこける謎の女を置いて出版社に出社すると、
そこで初めて、昨日の女が某国のプリンセスであると知る。
意図せず舞い込んできた特ダネの予感に、
自分が記者だということを伏せて
ジョーは一日のローマ観光を申し出るのだった。
ストーリーは二人のローマ観光がメインなので
集中して没入するような作品ではないかなと思うのですが、
テンポのいい場面切り替えと淀みないストーリー進行で、
130分という上映時間があっという間でした。
観る前の想像では、
ロマンティックだけどちょっと退屈な
典型的なラブロマンスをイメージしていたのですが、
実際は、登場人物もやりとりもキャッチーな感じ。
名作相手にキャッチーも何もないですが・・・。
意外と、映画に全然興味がないよって人が観ても楽しめる
ハードル低めの大衆向け映画なんだなと感じました。
王女の脱走なんていう現実では到底ありえない事態を不自然に感じさせない脚本・演出。
モノクロなのに鮮やかなローマの街並み、美しい役者たち、纏まりのあるストーリー。
観賞中のノイズがなく、終始心地よく見られる映画です。
不朽の名作と言われる所以がよくわかりました。