シリーズ物はとりあえず全部紹介したくなりますね!
ということで、前回の「悲しみのイレーヌ」続編のご紹介。
三部作の二作目と三作目。著者はピエール・ルメートル。
二作目『その女アレックス』(2011)
前作の事件から復帰後、
第一級犯罪の担当を辞退していたカミーユの元に、
担当者不在の誘拐事件を臨時で担当するよう要請が入る。
車に押し込まれる女を見たという以外の情報が集まらない中、
細い糸を手繰るあてのない捜査が続けられる。
手繰った先にあったのは、正体不明の女の人生に纏わる不審な死の数々だった。
その女の正体は、一体。
三作目『傷だらけのカミーユ』(2012)
パリの中心部で強盗事件が発生する。
犯人と鉢合わせ重傷を負った被害者は恋人のアンヌで、
カミーユは動揺のまま強引な方法で捜査を行ってしまう。
信頼する仲間も気に留めずに突き進み、
立ち止まった時には事件は引き返せないところまで進んでいた。
署内で孤立を深める中、事件の裏にある”何か”を掴むため、
自分の人生の“ケリをつけられていないこと”に向き合う覚悟を決める。
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犯行描写がグロテスクすぎる一作目に対し、
二作目は殺人描写もさることながらメンタル面でも削られるので、
個人的には、より想像力が掻き立てられる二作目の方がきつかった・・・。
三作目は殺人描写よりも感情移入している分のショックが大きかったです。
そんなお前、冒頭でそんな事実をさぁ…ってなりました(笑)
三作目は他シリーズを読んでいないと面白さ半減という感じで、
内容も登場人物に対する読者の理解ありきな感じはします。
カミーユが孤立を深めていくのが見ていて痛々しく、
ただ、終盤に差し掛かり覚悟が決まってからの展開は滑らかで、
忘れそうになっていたワクワクが戻ってきてとても良し。
各キャラクターたちは粒立って魅力的ですし、
そのまま映像化しても面白そうとは思うのですが、
前述したようにあまりにグロテスクなので映像化は難しいのかな。
ともあれ、せっかくなので魅力的なメインキャラを紹介して終わろうと思います!
カミーユ
本作の主人公。13歳の子供位の身長(145cm)だが実力のある優秀な捜査官。
母親は有名な画家でカミーユ自身も絵がうまい。警察本部では班長を務める。
ルイ
カミーユの頼れる部下。富裕層出身にもかかわらず知識欲に富み刑事を志す。
服装や言動一つ一つが洗練された色男だが浮ついておらず生真面目でしかも優秀。
アルマン
カミーユの部下で同期。ケチが服を着て歩いているような男。
神経質なまでの虱潰しの捜査が得意で、彼の情報は事件解決の糸口になることも多い。
マレヴァル
カミーユの元部下。一作目の失態で警察を追われる。女にだらしない。
浮ついた色男で終始寝不足。体格に恵まれており刑事としては将来有望だった。
グエン
カミーユの上司で親友。管理職に昇進してから体重が増え巨漢となる。
カミーユのよき理解者で調停者だが二人が並ぶとあまりのちぐはぐさに人の目を引く。
キャラクターに感情移入して読むと一層楽しい小説でした。
グロテスクな描写が大丈夫であればフランスミステリの導入としてぜひ!









