オススメの本その28『ぼくらのサイテーの夏/笹生 陽子 著』【CAD 派遣 求人 アルファコーポレーション・ALNET】
夏の読書感想文シリーズ最終回 (全2回)

近づいていた台風も温帯低気圧に変わり、

世間はオリンピックなのか夏休みなのか少し浮かれ気分ですね。

前回のMOMENTに続き、夏休みの読書感想文シリーズ。

なんと二週目にして最終回です(笑)

 

『ぼくらのサイテーの夏(2005)』

講談社から出版されている児童文学に分類される作品ですが、

大人が読んでも意味のある内容だと思うので、

お子さんの読書感想文のついでにでも一緒に読んでみてはいかがでしょうか。

◆あらすじ◆

小学6年生の桃井は「階段落ちゲーム」で派手に転び腕を骨折した挙句、

危険な遊びをした罰として、夏休みの間プールの掃除をすることになる。

それだけでもサイテーなのに、あろうことか同級生の栗田も一緒だった。

 

栗田の家は家庭崩壊していて母親がいないらしいと

クラスメイトや大人たちが噂をしていたし、

本人も他の同級生とは違って大人びた一匹狼で、

桃井から言わせればスカした奴。


こうして始まった桃井のサイテーな夏だったが、

二人で過ごすうちに少しずつお互いのことを打ち明けて、

周りの大人や自分ではどうしようもない問題、遊び、噂。

そんなことに心を動かされながら考え、行動し、

サイテーの夏が終わるころ少しだけ大人になったぼくがいた。

子どもの目線、大人の気持ち

人は人。自分は自分。

それぞれに人には見せない悩みがあって、それを抱えて何とか生きているし、

なんてったってまだまだ子供。

まともに大人の悩みにつきあってもいられない。

そんな社会を小学6年生の目線から描いているお話で、

分かりやすい言葉で書かれていることもあり読後感は爽やかです。

人生楽しいことばかりじゃないけど、嫌なことばかりでもない。

自分の中のバランスのとり方を見つけて、みんなが彼らなりに前を向けるラストが好きでした。

少々上手くいきすぎな感じはありますが、児童文学なのでこんなものかなと。

桃井と栗田を見守る大人として体育の先生が登場しますが、

彼の示唆に富んだ言葉は古臭さもありつつ、

普遍的な人や自分との付き合い方を教えてくれます。

古き良き先生と子供たちの距離感はどことなくノスタルジックな雰囲気で、

内容と相まって児童向け小説の中に哀愁を忍ばせていました。

ノスタルジックで爽やかでじんとくる、

夏の終わりに吹く風のような、いつかの夏を思い出す小説です。



二週にわたって夏の読書感想文シリーズと題して

学生時代の夏休みに読んだ小説を取り上げましたが、

夏に読む一冊を決めかねている方は参考にしてみください。

出版社の出す「夏の一冊」みたいな小冊子に常連の小説なので

そちらを手に取ってみてもいいかもしれません。


では皆さん、夏休みまでもう少し。良い夏をお過ごしください!

以上、CAD・派遣・求人の㈱アルファコーポレーションでした。
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